「生きる力」を育てる音楽教育
音楽は人類が文明社会に入る以前の原始時代から存在していました。恐らく最初の音楽は歌声あるいは手拍子を伴ったかもしれません。また、最初の楽器は打楽器であったと推測できます。
音楽は人類共通のものであり、世界中のあらゆる国や文化において存在しています。さらには、生まれたての赤ん坊であっても、音楽に対する関心を示すことから、人類は音楽に対して何らかの遺伝子的基盤を備えているとも言われています。
現在、先人たちが私たちに残した音楽は、人間の心や体に大きな影響を与えています。医学や心理学の分野では、心や脳への影響への研究や努力が進みつつあり、音楽は「ゆとりの創造」「感動体験」「癒し」「コミュニケーション・ツール」などますますその果たす役割がますます大きくなってきています。
私たちの身の回りの音楽環境を見てみますと、人と音楽との出会いは様々であります。テレビやラジオの電源を入れると、音楽番組のみならずBGMやCMソングなど、いつもでも必ず音楽が流れています。また、CDやDVDなどの音楽ソフトが多数出回り、ネットや携帯電話からも流行の曲がすぐにダウンロードでき、わざわざコンサート会場に足を運ばなくても、いつでもどこでも簡単に好きな音楽を聴くことができます。このように私たちは、毎日、驚くほどの音楽に触れていると言えます。
このような音や音の情報が氾濫する環境の中で、更に音楽の役割が果たされるべく、音楽をより深く理解するためには基礎的な音楽教育が不可欠になってきます。
現行の小・中学校学習指導要領の中で、音楽科の目標であるキーワードとして、「表現及び鑑賞の活動を通して」「音楽を愛好する心情を育てる」「音楽に対する感性を育てる」「音楽活動の基礎的な能力」「豊かな情操を養う」などがあります。「表現及び鑑賞の活動」とは、多様な音楽活動を行うことを意味しています。「音楽を愛好する心情」とは、生活に音楽を生かし、生涯にわたって音楽を愛好しようとする思いであります。「音楽に対する感性」とは、音や音楽の良さや美しさなどの質的な世界を価値あるものとして感じ取るときの心の働きを意味しています。「音楽活動の基礎的な能力」とは、生涯にわたって楽しく豊かな音楽活動ができるための基になる能力を意味しています。そして、「豊かな情操を養う」ことは、一人一人の豊かな心を育てるという重要な意味を持っています。
幼児期から小・中学生、高校生、そして大人に対して、それぞれの発達段階や音楽体験の差異によって音楽教育の手法や内容は様々でありますが、「音楽への感動的な出会いをより多く体験させ、生涯にわたって音楽に触れ、愛好し、楽しむため」、そして子どもたちに「生きる力を育てるため」に音楽教育はますます重要になっていくのであります。

平成24年12月28日
京都府中学校教育研究会音楽部会長  登  博 美

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